アメリカのかつての投資銀行(今は商業銀行)が、不良債権プログラム(TARP)からの緊急資金、いわゆる政府から借りたお金を返したとの報道がありました。ロイター通信によれば、2009年6月17日、米金融大手ゴールドマン・サックス(GS)が公的資金1000億ドル(約9,700億円)を返済する見通しとなったと報じています。ブランクファイン会長兼最高経営責任者(CEO)が米議員にあてた書簡の中で返済の意向を示したということで、GSが公的資金を返済すれば、昨年秋に一斉資本注入を受けた米金融大手の中で初の返済となります。米金融大手モルガン・スタンレー(MS)も財務省に対し、公的資金の返済をほうどうしています。モルガン・スタンレーも、不良資産救済プログラム(TARP)から注入された公的資金の返済を認められた10行のうちの1つで、100億ドルの資本注入を受けていました。
各方面でも話題となっていますが、豚インフルエンザのパンデミックは仕掛けられたものだと噂になっていますが、かつての投資銀行が、その後に大商いで儲けて、資金返済がなりたったと思いたくなります。ゴールドマンサックス(GS)の従業員の給料は、2倍の約6,000万円になったとか、億のボーナスがでたとか、景気のいい話が飛び交っています。なぜ、こんなに早く彼らは復活できたのでしょうか。会計基準の強引な変更(不良債権に蓋)により、シティバンクやバンクオブアメリカなどの商業銀行も復活の兆しです。
GSやMSの復活は、イコール、ヘッジファンドや投資ファンドも息を吹き返す兆しと言えます。なにせ、彼らファンドの資金供給源がGSやMSなのですから。一時は100兆円を割り込むぐらいに萎んでしまったヘッジファンドも、既に120兆円ぐらいには戻ってきているとも言われています。政局乱れるところにヘッジファンドありで、日本の今回の政権交代選挙は格好の土俵となるでしょう。日経平均株価も10000円をうろうろしている状況で、売り抜くには格好の状況です。痛んだ体を癒すには、日本市場はちょうど良い温泉地なのでしょう。
それにしてもなぜ、こんなに早く、GSやMSは復活できたのか。シティやバンカメは息を吹き返してきたのか。アメリカは恐ろしいところです。