土曜日, 9月 29, 2012

もし日本がギリシャやスペインみたいになったとしたら...

 スペインのラホイ首相は、2013年予算案を公表しました。公務員給与の凍結、住宅ローン関連の税払い戻しの廃止、宝くじ賞金への課税、省庁の支出削減 を盛り込んだ緊縮政策を発表しています。スペインは、来年の財政赤字を、対GDP比4.5%とします。これは2012年目標の6.3%からさらに低下させる計画です。

 これらの問題国よりもさらに財政赤字が深刻なのが日本です。ギリシャやスペインの例に倣えば、もし、日本が同じような状況になればどうなるのでしょうか。

 ギリシャも、公務員数の大幅削減、年金支給年齢の繰り上げを行っています。とにかく、国の支出を減らすという緊縮政策となりますから、公的サービスの大幅削減は必要になってきます。

 まずは、日本の公務員数の大幅削減ということになります。国からの地方交付金は大幅縮小になるでしょうから、県庁、市役所、町役場の大幅人員削減です。 それによる、窓口業務の煩雑さは否めませんね。それは警察官や消防士のリストラにも影響してきます。国会議員や地方議員はどうなるのでしょうかね。

 国立病院や地方自治体病院の廃止を含めた検討。それに加えて、医療制度の見直しも考えられます。自己負担額のアップ、医療における優遇措置の縮小(高齢者への負担増)、子どもの医療費無料の廃止、健康保険による定期診断の見直しなどなどですね。

 国公立学校の授業料値上げ。それは幼稚園や保育園にも影響があるでしょう。

 次に、基礎年金(国民年金)の支給年齢繰上げ(65歳→70歳)は、当然行われます。遺族年金や障害年金の課税化も考えられます。年金制度そのものも見直され、年金の子ども手当のような加給年金なども見直されるかもしれません。支給額そのものも減額させるでしょう。

 税額控除である住宅ローン控除の廃止、所得控除である生命保険料控除の廃止、配偶者控除の廃止、扶養者控除の見直し、エコに関する優遇措置の廃止、給与所得控除や年金所得控除の大幅削減、あるいは、給与所得者全員、確定申告に移行、しかも電子申告のみ受け付けとか...

 金融資産税の導入、新幹線のグリーン車のぜいたく税復活とか。ベンツなどの高級車への税率アップ、たばこ税や酒税の大幅アップ。相続税や贈与税の見直し。当然、相続時精算課税は廃止。

 そして、極めつけは、消費税率の大幅アップですね。20%は免れないでしょう。

 どうです、素晴らしい世界が待っているでしょう。日本がこのような状況になっているときは、金利は急上昇していますからご注意を。

 こんな社会に誰がした!!

水曜日, 9月 26, 2012

積立と運用...

 老後に向けて何の準備もしていないから不安と言うのはよくわかります。しかし、焦る必要はありません。今からでも十分準備はできます。老後の準備に、もう遅いということはありません。

 さすがに貯蓄手段ではかなり厳しいかもしれません。貯蓄は、積み上げていくこと積み木と同じですから、積み上げる額と年数で、最終結果が変わってきます。毎月1万円を20年間だと、結果は240万円で、その額は変えようもありませんね。

 これが運用となると話は別です。運用結果で、準備できる額は異なります。

 毎月積立運用だと、運用して大きく殖える可能性もありますが、ある程度の範囲までしか積み上がりません。例えば、毎月1万円の積立運用の場合、複利効果を考えると、毎年1%で運用できたとしたら、20年間で約267万円になりますが、さほどの金額にはなりません。

 500万円と言うまとまった資金を運用する場合、年利2%で20年間だと約743万円になります。1000万円で、年利2%で20年間で運用すると約1486万円になります。

 では、もう少しリスクを取って、株式投資で考えてみると、年利6%、20年間運用だと、500万円で約1504万円、1000万円では約3207万円になります。

 そんなうまい話があるわけないとお思いでしょう。

 教科書では複利効果として、以上のような説明をしますが、毎年、同じだけの年利が稼げるわけではありません。しかし、多くの個人投資家は、もっと高い数字を目標としています。投資顧問業の方の年率目標は20%です。

 年齢が上がれば上がるほど、投資は避けるべきと言われますが、老後資金準備期間が短いほど、運用手段を使うしかないのです。老後資金を準備しなくていいと言うのであれば話は別です。積立の手段ではとても間に合わないでしょう。

 だったら、勉強して、運用の精度を上げることに力を注ぐことが重要です。発想の転換ですね。老後資金準備で、リスクを取らない方法は積立しかありません。それで老後資金が準備できれば、リスクを取る必要はありませんね。

月曜日, 9月 24, 2012

100円ショップでなんでも買えますが、夢までも100円サイズ?

 日本はずっとデフレであると言われてきています。デフレかどうかは議論の余地はありそうですが、モノの値段が下がっていることは間違いありません。それが経済を疲弊していることも事実ですが、安く物が手に入るということは、庶民にとってはうれしいことです。

 100円ショップがあっちこっちにできています。こんなものが100円で買えるのかと思うようなものも売っています。ある程度の給料であれば、100円ショップがあれば、なんとか生活はやっていけそうな気がします。

 100円マックというメニューがあり、マクドナルドでも、十分に食べることができます。インターネット環境も整っていて、100円でずいぶん長くいることが出います。マクドナルドをオフィス代わりにしている「ノマドワーキング」という働き方があるそうですよ。

 ブックオフでは、本が100円で売っています。レンタルビデオのツタヤでも、100円で一週間借りることができます。

 ちょっと前ではとても考えれられないくらい、低価格でものが買えたりサービスを受けられたりすることができます。つまり、給料が下がっても、一人暮らし であれば、何とかやっていけるようなのです。これが、家庭を持つとそうはいきません。若者の結婚離れは、こういうところからも来ているのでしょうか。

 バイトだけでも何とか生活はやっていけます。これがおそろしいですね。何とかやっていけることが恐ろしいのです。つまり、無理をしなくてもいいという発 想になり、夢を持たなくなってきています。もっとも、未来が見えないという、あきらめもあるのでしょうが、ハングリー精神は確実に消えてきています。

 家計が大変な時の、モノの値段が下がることは歓迎したいですが、それが当たり前になってきて、慢性化してくると、夢そのものもダウンサイジングしてくるのですね。当然、無理をしませんから、現状維持を考え、ライフプランなんて考える必要はなくなってきます。

 未来はこうありたいという願いがライフプランのもとになり、その実現の大きな原動力となります。今の若い世代の方、100円ショップで何とかなっている考えでは、とても未来を夢見ようという思いは出てきません。

 風水で、財布だけは高級なものを買いなさいと言われるそうです。それはなんとなくわかるような気がします。お金はさみしがり屋で、多く集まっているところに集まりたがるなんて言いますね。

 生活は100円ショップ中心でも構いませんから、せめて夢だけは、未来ビジョンだけは大きく持とうではないですか。それが、未来を変える原動力となるのですから。原動力もエコサイズでは困りますからね...

木曜日, 9月 20, 2012

給与と退職金について考える

 これから給料は上がるのか、退職金はもらえるのか、会社と従業員との関係が、ここ数年で変わってきています。

 給料の考え方ですが、基本給に諸手当が上乗せされるのが一般的です。通勤手当や家族手当といった、家庭環境によるものと、役職手当や職能給など、本人の会社での働きによるものがあります。

 基本給は、最低生活保障の意味合いもあり、労働基準法で、最低賃金は決められています。本人の能力に関する手当は、会社が査定することになります。査定の平等性とか客観性とか、それぞれ会社で工夫されていると思われます。

 基本給と諸手当を一緒にしている会社は少なく、これらは明確に分けているので、社員間でも、給与の差は出ているでしょう。

 これが年俸制となると、年間支給額を決めますので、能力部分の要素が高くなります。翌年の目標を事前に決め、その遂行率などで、翌年の給与としての年間支給額を決めます。スポーツ選手並みですね。

 ボーナスは、完全に会社業績と個人能力により査定されます。会社業績が極端に悪化した場合は、ボーナス支給自体がなくなることもあります。

 給料は、会社からの、従業員への評価と言う要素もあります。最低賃金が保証されていなければ、給与ゼロとう社員もいるのでは...
 
 リストラや嫌がらせで給与を利用されることもあるでしょう。いろんな難しい問題は内在しているかもしれません。

 退職金に関しては、退職後の生活費の考え方、給与の後払いと言う考え方などがあります。前者はわかりやすいですが、後者は、本来給与として払うものを会社が預かって、退職時に一気に払うというものです。

 会社としては、退職金支給負担があり、先ほどの後者の考え方としても、預かっているお金の運用もままならず、給与の前払い方式に変更するところも増えています。つまり、退職金がなくなるのです。

  今は退職金の名目で支給された方が、所得でもらうよりも税率は低くなっています。これも見直されるかもしれません。退職金支給が老後の生活費と言う考えか らでしょう。しかし、節税手段にも使われているので、税収不足を補うためにも、退職金支給の会社が減ってくれば、この制度も見直されるかもしれません。

 今まで当たり前と思っていた給与と退職金制度、これも大きく変わってくるかもしれませんね。

水曜日, 9月 19, 2012

住宅ローン相談での話です...

 理想の形と現実の形は違うことはよくあります。現実では、いろんな要素が絡み、あるいは、どうしても歪を作らざるを得ない事情があり、きれいな線を描けないということはよくあります。しかし、その現実とは向き合わなければならないというのも人生です。

 何が言いたいのかと言うと、昨日、あるFPの方と、ライフプランについてお話しをしていた時のことです。住宅ローンの話題になり、その方は、これからの金利上昇を考えれば、多少金利が高くても長期固定がいいと断言されていました。

 確かにそれはそれで事実でしょうが、今後の子供の教育費を考えると、どうしても、住宅ローン返済額は低く抑えたいし、変動金利では優遇制度があり、長期 固定と1%以上、場合によっては2%近くの開きがあります。毎月の返済額が万単位で異なってきます。それでも長期固定がいいのか、子どもの教育費がかかる 時に、住宅ローン返済できるのかというのが相談者の質問です。

 そのFPの方は、キャッシュフロー表を作って説得しているとのことです。しかし、顧客は遠い未来よりも近い現実を重視して、変動金利のローンを選ばれたということでした。

 この話の流れで、いろんなことを感じました。

 確かに、これからの金利上昇は間違いありません。しかし、いつから上がり、どれくらい上がるのかはわかりません。バブル期みたいな金利になるのでしょうか。

 そのFPの方は、長期固定選択にすべきと言い続けていましたが、このFPと相談者との間に、何か大きなものが欠如しているように感じました。相談者の悩みももっともです。

 そもそも住宅ローンを汲もうとしていることが間違いなのでしょうか。購入物件の金額を落とせないのでしょうか。

 不動産販売会社は、物件を売ったらそれでおしまいです。購入者の住宅ローン審査が通れば何でもいいのです。住宅販売会社にとっては、全額現金で買われても、ローンを組んで買われても、どちらも同じ現金です。ローン審査が通りやすい方がいいのです。

 そんな環境の中で、住宅を選び、購入しているのですから、お客様にとっても、何も考えられないでしょう。FPの人の言うとおりにして、高い金利では審査が通らないこともあります。そもそも、審査を通すことが目的なのでしょうか。

 教育費までも考えて、最初は低い金利で対応し、その後の家計を管理してあげることで、老後を守ることは、FPには出来ないのでしょうか。相談者の言うと おり、変動金利のローンを選んだら、その人の老後はもうないのでしょうか。変動金利選択後のライフプランアドバイスは、FPはしてくれないのでしょうか。

 金融商品や住宅販売側、いわゆるセルサイドは、顧客の見方ではありません。

 すごくよくある事例ですが、いろんな要素が含まれていると思います。

火曜日, 9月 18, 2012

年金制度は大丈夫と言えますか...

 年金を国民全員を共通とし、必ず全員加入 、加入者全員への支給と言う制度になったのは昭和60年(1985年)で、翌年の4月1日からスタートしました。それが基礎年金と言われる国民年金です。 全国民対象の年金です。今の制度ができてから27年しか経っていないのです。なのにもう、破綻危機なんですって...

 国民年金は、保険料納付期間は40年間必要で、65歳から支給(欧米は67歳から支給)。満額支給で年間788,900円、月額に直すと65,741円(終身支払い)です。

 さらに職業別の年金制度が存在します。よく言われる「二階部分」と言うものです。

 自営業者には、この二階部分はありません。
 自営業者には、任意で入る国民年金基金が用意されています。
 給与所得者には厚生年金があります。
 公務員には共済年金があります。

 ちなみに3階部分は私的年金と呼ばれ、会社によって導入しているところとしていないところがあります。企業年金がここに当たります。確定拠出年金もこの3階にあたります。

 共済年金加入者である公務員には、もれなく3階部分はついてきます。職域加算と呼ばれる部分です。

 厚生年金は、全国の給与所得者対象に運用しているものや、各組合(共済)ごとに運用しているものがありましたが、これは、一つになりました。三つあった共済の運用状況が悪化し、すべて給与所得者の年金制度に面倒を見てもらっているというのが現実です。

 今回、公務員の共済年金と厚生年金を一つにしようという動きがあります。共済年金は厚生年金よりも支給額は良く、さらに職域加算もあって、納付額に対する給付額が優遇されていると言われていました。そこで、官民格差の是正と言う名目で一つになるようです。

 でも、その職域加算は、いったん廃止して別なものを作って存続させるようです。また、一緒になる本当の理由は、公務員の高齢化が進んでいて、このままで は、単独で支えきれないということで、またしても、公務員の厚生年金に面倒を見てもらおうというのです。職域加算は温存してです。

 さらに、いざと言う時の積立金と言うのがあります。厚生年金では4.2年分、共済年金には7.8年分あるそうです。一緒になる際には、共済年金の積立金からは、4.2年分しか移管せず、残りは新しい職域加算に補充するそうです。

 国会議員の議員年金は、共済制度ですが、国庫負担が、改正後50%になりましたが、今までは72%も負担していて、10年経てば年金がもらえます(民間 は40年)。これも12年に改定はされていますが、既得権で、今までのベテランさんはそのまま支給されます。今までの72%も負担していた税金はそのまま で、変換なんてありません。

 年金保険料は、株式や債券などのマーケット運用もされていて、運用状況も芳しくないとも聞こえています。かつては、グリーンピアなどの事業にも拠出され ていて、橋本行革により、社会保険庁などの事務費にも充てられていました。その穴埋めもされていません。年金保険料流用禁止法案により、これらを禁止しま したが、非常勤職員給与や年金広報には使われているとも報じられています。 

 年金の一元化とは、これらの職業別に区別されている年金制度を一つにすることなのですが、この流れを知って、一元化をどう考えますか。これでも、公務員や国会議員以外の方は、年金制度に安心できますか...

日曜日, 9月 16, 2012

ライフプランは変化します...

 常識は非常識である。つまり、常識と非常識との壁は人が作るものです。常識は多数決の結果なのかもしれませんね。 それゆえ、常識が必ずしも正しいとは限りません。

 今までこうだったから、これからもこうでなければならないということは、まったくありません。ライフプランは、生き物です。時代に応じて変化するもので す。また、人それぞれで、ライフプランは変わります。それゆえ、ライフプランに王道はなく、どれ一つとして、人と一緒と言うものはありません。

 日本人は横並びが大好きです。突出することを極端に嫌います。自分を世の中の常識の枠の中に収めようとします。人と違ったライフプランでも一向に構わないのですがね。

 今までの常識と思われていたこと、今までに人が行ってきたことで、もう今は通用しないことをいくつか挙げてみましょう。

 まずは生命保険です。死亡保障がその働きにもかかわらず、貯蓄機能を前面に出すセールスがはやり、財テク商品となっていますが、これは今では全く通用しません。

 かつてのように、6~7%の予定利率があった時は良かったです。「72の法則」に当てはめると、「72÷6=12」つまり、12年で、預けた資産は2倍 になります。養老保険のような満期金がある保険は、12年待てば、2倍になってお金が戻ってきました。今の予定利率は1%ちょっとです。2倍になるのに、 72年以上もかかります。

 子供が生まれたら学資保険と言う考えも見直しです。間違いではないですが、お金が効率的に運用されていません。毎月1万円ずつ払っても、払った金額の全 額が戻ってくるわけではありません。かつては、支払保険料以上のお金を手にしていましたが、運用環境の悪さから、今は無理です。だったら。子供のために、 毎月銀行や郵便局に預けていた方がましですね。

 人生、家を建てなきゃ男じゃないという考えは危険です。今はゼロ金利で、ローン返済金利は低いですが、これから金利は上昇することは間違いありません。 それに、今の働いている会社がどうなるかわからない、自分の給料はずっと貰い続けられる保証はない。給料は下がるかもしれない。介護状態になってもローン は支払わなければなりません。免除制度はありません。そんな不安定な未来に向けて、35年もの長いローンを組むこと自体が冒険です。

 退職金が老後の生活費の一部となり、年金は、逃げ水のごとく、遠ざかっていく時代です。退職金制度も見直されるかもしれません。退職所得控除の見直しも 検討されています。退職金でもらう方が税制上有利と言うことは無くなるかもしれません。退職金の前払いを行う会社も出てきています。毎月の給料に上乗せし て、退職時の一時支給をなくすのです。

 介護施設に入るのも、入所時に一時金を支払い、毎月負担も発生します。在宅介護も、サービスに応じて、持ち出しはあります。医療を受けるのにもお金はいります。消費税は、若者もお年寄りも平等に負担します。

 お金を持っている人だけが勝ち組と呼ばれる生き方ができる世の中になっています。お金がすべてとは言いません。お金よりも大事なものはたくさんあります。でも、お金がなければ生活に困ります。お金は必要です。それは現金です。いつでも自由に使える現金が必要なのです。

 あ~あ、大変ですね。

土曜日, 9月 15, 2012

これからの社会構造の変化の中でどう生きていくのか

 国とのあり方は、社会とのかかわり方を変えてゆきます。政治は、私たちの生活のありかたに、大きく関係してきます。それはいまの生活にというよりも、遠い未来と大きくかかわってきます。それは何度も、このブログでも書いていることです。
 
 セイフティーネットと自己責任とは、常に一緒につきまとう問題です。自分たちで自分の生活は守る、それが自己責任ということです。その部分が大きく変わるということですね。

 社会の在り方が大きく変わるというのは、産業構造が変化するということです。

 日本は一業種に、あまりにも同じような企業が多すぎます。家電ひとつにとっても、有名な企業だけでもたくさんあります。国内競争に疲弊して、とても海外 との競争には戦えないという状況です。つまり、企業戦略はすべて国内向けで、海外戦略が描けないというのが、日本企業の弱さと指摘されています。

 日本の産業の育成、企業への指導は、経済産業省が行います。経産省では、業種ごとの企業淘汰を進めようとしています。これはかなり本気です。

 私たち庶民のレベルに合わせると、企業合併ですね。働く場所の名前が変わるということです。それは、必然的に人員削減を意味します。バブル崩壊で、人件費負担の厳しさをまざまざと、企業トップは経験してきました。

 お隣韓国では、競争が激しく、40歳までに役職になっていなければ、もう会社にはいられないというのが現実です。

 つまり、雇用環境はずっと保たれるというわけではないということです。特に、単運労働は、ほかの人にとってかわられます。それは海外からの労働者です。 TPP参加となれば、労働力が流動化します。海外からの安い賃金労働者が、多数入ってきます。また、単純労働は、機械やコンピューターにとってかわれま す。これからは、付加価値の高い労働者が好まれるのです。個性の時代ですね。

 ずっと給料がもらい続けられる環境にいられるという、今迄のライフプランはもう描けないと思ったほうが良いでしょう。大企業もつぶれる時代ですからね。何が起こっても不思議ではないです。

 日本デフォルトなんて言葉が世間を騒がせましたが、私たちにとっての本当の危機は、競争社会のど真ん中に放り込まれ、企業淘汰の渦に翻弄され、自分自身の、社会での立ち位置が失われるということなのです。そこで勝っていかなければならないのが、これからの社会構造です。

 資金面だけでなく、自分という人間磨き、何ができるかを見直すことが重要になってきます。本当に厳しいですよ...
 

金曜日, 9月 14, 2012

ライフプランは未来図を描くこと

 これはきっと、保険営業担当者のライフプランナーという言葉が誤解を生んでいるのだと思いますが、ライフプランは保険の見直しではありません。保険の見 直しは単なる手段であり、ライフプランそのものではありません 。大きなものごとにおける、単なる道具が保険の見直しであって、全体を左右するものではありません。

 これはファイナンシャルプランナーの人たちがわるいと思うのですが、ライフプランは、家計の見直しではありません。これも単なる手段であり道具です。家計を見直すだけでは、人生を変えることはできません。

 どちらも大事な要素ではありますが、それだけでは足らないのです。ライフプランは、ずっと遠い将来までを見据えて、その遠い未来が豊か、それは金銭的に も健康面でも、こころも豊かであることを目指すために、今何をしなめればならないかを考えることであり、プランナーと呼ばれる人たちは、それを示唆するこ とが重要なのです。

 つまり、将来の安心を、目に見える形で確約する方法を提供しなければなりません。細かいディテールに走るのではなく、大局を見据えて、将来を導く、ある方向性を示すことが重要です。

 ここずっと、このブログでは、金銭的弱者となったときの保障、社会保障について論じてきました。社会保障ありきの未来図は破たんするということを述べて きました。そんな社会の中で生き残るのには、今から意識改革をしなければならないということが大事です。底だけわかっていちゃ抱ければ、このブログは書い てよかったと思えます。

 それは、リスクを取りにいかなければならないということです。リスクを積極的に取らずに、これからの社会は乗り切れないということになるでしょう。

 それは、新しい政党が目指す政治が、まさに競争の社会であり、個人が中心の世界になるように、また、世界が求めている新自由主義というのでしょうか、垣根のない環境下での競争が進められてくると思われます。社会や国が積極的に手を差し伸べてはくれないということです。

 ろうふぉ環境は定年まで安定ということはなく。消滅する業界も出てきそうです。それは新しいインフラにとってかわられることを意味します。変化に対応できるかどうかが大きなカギです。

 そんな中で、リスクをとるということは、積極的にマーケットと向き合うということです。新しい収入確保の手段を作ることで、それには、どう考えてリスク をとるしかないと思われます。マーケット投資を行うことは、社会構造が変わっても、変わらない世界でしょう。これからを生き抜いていくのに、リスクテイク 以外に、考えが及ばないのです。

 未来予想図は、資産運用が根底に流れるものになってくると思われます。社会保障制度は、ゼロにはならないまでも、今迄のような依存度に耐えれるものではないと思われます。

木曜日, 9月 13, 2012

社会保障制度に頼れなくなる?

総選挙があるのかないのか、今や永田町は解散一色です。新しい国の枠組みで、私たちの生活はどう変わるのでしょうか。

三党合意堅持かどうかが、自民党総裁選では争点となっているようですが、消費税率引き上げはすでに決まっています。合意と言っても、社会保障制度がどうなるかということで、今の政府なり政治家は、社会保障を真剣に考えるそぶりはなさそうです。

ここ2回にかけて、年金制度と医療制度を取り上げましたが、現状ではどちらも破綻寸前、いや、もう破綻状態かもしれません。

税制度にするなり、保険制度維持なり、大きく仕組みを変えない限り、とても持たないのは明白です。

ここ2回のブログで訴えたいことは、国の制度に頼るライフプランは成り立たないということを自覚しようということです。自助努力とは、自分たちの生活なり将来は、自分たちの手でなんとかしなければならないということなのでしょう。

家計の収支バランスの見直しも重要ですが、給与以外の収入源の確保を考えない限り、自分たちの未来を守ることはできないでしょう。

簡単に給与以外の収入源を確保することはできないでしょうね。副収入は厳しいでしょうし、アルバイトというわけにもいきませんよね。

マーケット運用を手段として考える以外に方法はないでしょうか。ここは、積極的にリスクと向き合うしかないでしょうかね。

国のあり方がどうなるかですが、日本維新の会が中心に動くとなると、間違いなく小さな政府を目指します。政府ができることは極力抑えて、地方に委ねるのでしょう。住民サービスは、地方自治体が中心となるのでしょうが、それでも財源が必要です。日本維新の会は、消費税のすべてを地方財源にと訴えています。それでも、住民サービスは、今まで通りにはいかないことは想像されます。

ここで重要なことは、私たち一人一人が、真剣に危機意識を持っているかどうかです。まだまだ、ほとんどの国民は、楽観視しているような気がします。

リスクと向かい合い、リスクをコントロールするには、少しでも早い時期から慣れ親しむことが必要です。少しでも早く投資を始めることが重要ですね。



iPhoneからの投稿

水曜日, 9月 12, 2012

年金制度も大変ですが、医療制度がもっと大変...

 年金制度が厳しいと、このブログでも書きました。ある経済ジャーナリストの話では、年金支給財源を、今まで運用してきた株を売って、65歳以上の受給者に支給している状態で、とてもとても、新規保険料だけでは、もうこれからの支給は賄えないとのことです。

 春先の日経平均株価がなかなか上昇しないのは、大きな買い手である年金が動いていないからだと解説されました。それが本当なら恐ろしことですね。

 社会保障は「年金」と「医療」が大きな柱です。年金制度も疲弊していますが、もっと大変なのは医療制度だと聞いています。現状ですでに、皆保険制度維持 は困難という見方もあります。よく考えると、高齢者が増え、医療給付費(患者さん3割負担後の、残りの7割のことで、健康保険制度から直接医療機関に支払 われます)が膨らんでいく一方です。

 ジェネリック医薬品の普及も、日本は立ち遅れています。薬剤にかかる医療給付費も膨大です。

 いまだに積算方式の医療点数計算です。つまり、治療にかかっただけのものすべてを請求できるシステムです。疾患ごとに一定の点数とする方式をとっていません。なぜなら、医者が儲からないからです。

 ずっと以前から、疾患ごとに、かかる費用を決めようという話はありました。積算方式だと、不必要な治療や投薬により、点数をかさ上げすることができま す。患者さんは3割負担ですから、大きな負担感はないですからね。しかし、ずっと、この積算方式をやめようとはしませんでした。

 年金制度よりも医療制度の破綻が先かもしれないと言われています。介護も医療の中に位置します。介護はどれだけ自己負担が必要かわかりません。介護施設に入居するのにも、大きな費用が掛かります。

 まさに、お給料だけでは、蓄えだけでは賄いきれない世の中になってきています。

火曜日, 9月 11, 2012

独身女性はたくましい

 「アラサー」という言葉、ご存知ですよね。30歳代周辺の人たちのことですよね。

 丸の内周辺の「アラサー」の独身女性を中心に投資セミナーを行うと、結構集まるそうですよ。彼女たちはキャリアウーマンと呼ばれ、結婚にはそんなに固執していないそうです。決してみんながみんなそうだというわけではないですよ。

 ただ共通しているのは、自分たちの将来を、真剣に不安視しているようです。女性ならではの感覚なのでしょうか。年を取っていくことの魅力もあるでしょうが、逆に、年を取ることの恐ろしさもよく知っているようです。 

 それは美容の話でもなく、健康の話でもない、収入の話です。今はいいけど、会社の中のポジションは、年齢と ともに微妙になっていくことを感じているよです。役職にもよります。業務内容にもよります。しかし、まだまだ日本の社会は、完全に男女平等とは言えないと ころがあります。

 また、国の年金制度を全く信用していません。自分たちは年金はもらえないと、真剣に考えているようです。それゆえ、自分で自分の老後は何とかしなければという、強い思いがあるようです。

 ここのところが、同じ男性サラリーマンと決定的に違うところです。世の男どもは、お金のことをあれこれ言うことを美徳としていないところが根強くあり、仕事ができることを誇りとし、現実から目を背けることを慣習としています。

 国を信じ、会社を信じ、制度を信じているのは、日本社会を構成している大多数のサラリーマン家庭です。独身女性は強いですよ。

 東急東横線横浜駅改札口出たところに、三菱東京UFJ銀行の外貨交換所があります。列をなして、日本円を外貨に交換している人、そのほとんどが若い女性です。

 若者の年金に対する不信感は、永田町や霞が関には全然わかっていないのでしょうね。

 いや、彼らこそ、よくわかっているのです。

 ある厚生労働省30代のお役人、せっせと資産運用をしているそうです。ちらっと本音を言っていました。「年金制度はいつ破綻するかわからないから、自分でお金を貯めている、運用している」だそうです。制度を作り運営している側の非との発言です。

 また、運用に関して、日本円などの通貨に対しての不信を証明しているような話もあります。

 ある日銀出身者(OB)の話ですが「自分は散々、現役時代に輪転機で日本円を刷ってきた。だからわかるのですが、今金(Gold)を買っておいた方がいいですか。どのタイミングで買った方がいいですか」ですって。背筋がぞくっとする話です。

 これは有名な話です。前米FRB議長のアラン・グリーンスパン氏。世界各国を講演して回っていますが、その報酬を受け取る際の話です。

 主催者側が気を利かせて「報酬は、ドルにしますか、ユーロにしますか」と尋ねた時の、元通貨の番人であったグリーンスパンの答えが「金(Gold)にしてください」だそです。どういうことですか。

何億とため込んでおるお金持ち、いわゆる資産家、必ずと言っていいほど海外口座を持っています。ドクターの間では、海外口座に資金を移動するのがはやっています。

 みなさん、これが現実です。

 国を信じ、会社を信じ、制度を疑わず、自分だけは何とかなると思っているのは、一般サラリーマン家庭の方々だけかもしれませんよ...