土曜日, 11月 29, 2008

(岐阜県の事情から)地方銀行が危ない、ひいては中小企業が。。。

 岐阜県での銀行再編の記事があります。岐阜県に本店を置く十六銀行は、経営再建中の第二地銀、岐阜銀行を資本支援する方針を固めなした。岐阜銀行は世界的な金融危機や景気の後退局面入りを受けて、十六銀の支援を仰ぐことにしたようです。
 この間、株式を上場する地方銀行の9月中間決算が発表になり、株式を上場する地方銀行87行・グループは、連結純利益の合計が約1,200億円にとどまり、前年同期から71.6%減で、約1/3にあたる27行が最終赤字となったと報じられています。地方銀行の他緑芽大きく低下しているのです。これもひとえに、サブプライムローン関連商品やリーマンブラザーズの破綻の影響を受けています。地方銀行は、この両方の債券を、結構保有していたようです。その評価減、リーマンにいたってはゼロですから、経営に大きな影響を与えているのでしょう。景気後退による企業倒産続出、不動産・建設業向けを中心に不良債権処理損失が増加しました。金融市場の混乱を受けて株式など保有有価証券にからむ損失も膨らみ、地方銀行にとっては踏んだり蹴ったりでしょう。
 本業の儲けを示す実質業務純益は約6,600億円と前年同期比24.5%減少し、上場地銀全体で500億円以上保有していた米リーマン・ブラザーズ債や投資信託の減損損失が大きく響いたとのことです。地銀が新たな収益源と位置づけるリテール業務(個人向けの事業)も不振で、株式市場の低迷を背景に金融商品の販売が低迷したため、手数料収入などによる役務取引等利益も約2割減と落ち込んだようです。
 政府としては何が何でも大手都市銀行は救うでしょうが、地方銀行では再編による生き残りがしいられるのでしょう。かつては、北陸と北海道の銀行が手を結ぶなどもありましたが、各地で地方銀行、特に第二地銀(旧相互銀行)が厳しい局面を迎えているようです。
 地方銀行の得意先は地元の中小企業ですから、ますます地域間格差は広がることが懸念されます。政府(麻生総理)の追加経済対策で、中小企業への貸し出しに関する協会保証枠拡充を唱っていますが、もっと大きな支援がなければ、本当に中小企業は立ち直れない気がします。これはバブル崩壊後の貸し渋りより厳しい物になる気がします。なにせ、貸し金業法改正で、ノンバンクなどからの借り入れも厳しい状況ですから、中小企業にとって銀行や女将から見放されたらどうしようもないですからね。
 大社長の麻生総理にこの声は届くでしょうか。