日曜日, 1月 22, 2012

制度は景気によって決まります

制度は景気に左右されます。景気を支えるのは「個人消費」と、企業の「設備投資」です。景気が悪ければ、個人消費を増やすようにするか、企業が設備投資をしやすいように、政府は施策を打ちます。  アメリカにおける企業に対する政策は、法人税率の引下げです。日本ではそこにはなかなか踏み込めないようなので、たとえば新規事業参入での助成金とか、設備拡大における税の優遇措置など、小手先の細かい対策を行うようです。  前者の個人消費に影響する重要な産業は、自動車産業と住宅産業です。エコカー減税とか、住宅エコポイント、住宅ローン減税などの政策を打ち出してきます。と言うことは、景気がよくなったら、これらの政策はなくなることになります。あくまでも時限立法で、恒久的な施策ではありません。  私たちの生活に直結するこれらの制度は、景気がよくなるかどうかにかかっています。税制も同じです。財政再建という名のもとに増税がされますが、増税は景気を冷えさせます。しかし、社会保障を十分に受けるには原資が必要ですから、景気低迷による税収の落ち込みをカバーするには、直接税金を多くもらうか、景気底上げを行うかしかありません。税率引き上げは、すぐにお金が入りますが、景気の底上げには少し時間がかかります。しかし、この両方は、ほぼ同時に行わないといけない、かなり難しい問題です。  これから社会保障はどうなるのか、税制はどうなるのかは、すべて今後の景気動向にかかっています。私たちは、それゆえ、未来を見通すには、経済を知らなければならないということです。金融情勢を知らずして未来は語れません。経済から目をそらさないようにしましょう。私達の未来がかかっているのですから。