各紙、昨日のバーナンキFRB議長の発言を取り上げています。ジョージア州アトランラでの講演を受けて、ニューヨーク株式マーケットは、小幅ではありましたが5日連続の下落となりました。ドルは売られ、ドル/円で、また80円を割り込む場面もありました。
発言内容の捉え方が、各紙それぞれではありますが、共通しているのは、バーナンキ議長が、景気減速を認めたこと、追加の量的緩和政策に触れなかったことを受けて、マーケットは下げたと報じています。予想以上に成長速度は遅いと表現しています。しかし、さらなる悪化を懸念している様子はなく、むしろ、年末には回復しているとの見方も示しています。緩和的な金融政策は必要との表現もあり、インフレを抑えることが重要ということなのでしょう。そのためには原油価格がもう少し下がらないとだめですね。
ドルを買うということは、 アメリカの経済の成長率期待と安定性を求めて買うのでしょう。低空飛行ながら、これ以上悪くはならないというのであれば、投資家は、経済成長率の著しい国の通貨を買いに行くでしょう。そこで何か不安材料のようなものが発生するとドルを買い戻すという繰り返しになるのでしょうから、当分はドル安になるということですね。
バーナンキ議長は、アメリカの経済の回復がドル高を支えるとも発言しています。おそらく急激なドル高を避ける意味合いもあっての発言内容なのかもしれません。その方が貿易は有利ですから。
6月は前回の5月ほどの雇用統計の数字は悪くはないでしょう。毎週木曜日発表の失業保険申請件数が減っていくかどうかが注目です。なにやら、今の状態がアメリカにとって非常にご心地の良い、なんとなく、だらだらの感じがいいのでしょうかね。ヨーロッパも、ギリシャ問題終息に動いていつ報道もあり、徐々に安定を目指して動き出しています。問題は日本だけですかね。