木曜日, 6月 16, 2011

ユーロが下落しましたね

 マーケットは材料に事欠かないようで、いったい材料はアメリカ主導でしょうか、はたまた、ヨーロッパ主導でしょうか。

 昨日は、もっぱらヨーロッパでしたね。ユーロ圏財務相会合ではギリシャ支援で合意はしたものの、ギリシャ債に対する民間関与の部分で意見が分かれ、合意が得られませんでした。民間のギリシャ債保有者にある程度の負担を強いる債務交換を主張しているドイツに対して、ECB、フランスは自発的に償還分を新発債に乗り換えてもらうロールオーバーを主張しています。格付け会社フィッチ・レーティングスはロールオーバーでもデフォルトに該当すると言及し、ギリシャ問題に対する不透明感が一層強まっています。

 ギリシャ国内の政局も大変で、緊縮財政に抗議して大規模なデモやストライキが実施されています。さらに政局では、パパンドレウ首相は、自らの辞任をちらつかせて、財政再建のための野党との大連立を模索していましたが、調整は失敗に終わったようです。そのため、内閣改造を実施、新たな政府に対する信任投票を求める結果となったと報じられています。どこかの国と全く同じですね。

 ユーロ/ドルでは一気にドル高、ユーロ/円でも円高と、ユーロが売られる展開になりました。ユーロ売りイコールリスク回避となるようで、安心資産のドルが買われることになるのでしょう。

 ただ、米製造業の景況感や生産指標が弱い内容となったことで景気減速への懸念も強いものの、一方で、米消費者物価は予想を上回るなど、インフレと景気減速への懸念が混在する内容となったようです。昨晩の9時30分を境にドル高/円安へと動き、対ドル81円台にまで円安になりました。

 整理しますと、ヨーロッパ不安で、ユーロが売られました。リスク回避の動きとみられ、投資家はドルにシフトしました。ゆーよを売るわけですから、円との関係ではユーロ安/円高です。ただ、ドルと円、どちらが安心化ということで、税国内での利上げ模索の中の消費者物価が予想を上回る結果を踏まえ、円よりドルがいいという判断になったのでしょう。ドル/円ではドル高/円安となったとみられます。

 本当にややこしいですね。でも、順序立てて考えれば整理がつくかも...ネ。