今後の日本経済の復興には3つの要素の改善が必要です。円高対策、原発問題、電力問題です。
円高に関しては、各国の協調介入により、一応は急激な円高は阻止されたと思われます。原発問題は、今政府が、東電が必死で被害拡大を抑えています。電気網の復帰したかのようですが、冷却に向けての作業は進んでいるようです。問題は電力です。
企業活動において、あるいは消費行動においても、今の社会では電力が必要です。夏場の電気需要が不安視されていますが、火力発電のフル活動により、データ上では何とかなるような感じです。ただ、計画停電は、やはり経済活動の収縮の要因よなりますので、計画停電をしなくてもいい状態になることが必要です。また、災害のあまりの悲惨さにより、様々なイベントが中止となっています。過度な自粛は、経済を収縮します。
今後の世界経済を占うにおいて、中東問題は大変重要です。ジャスミン革命と呼ばれる、フェイスブックによる市民運動の広がりは、もともと食糧問題から貧困層の不満が爆発したもので、独裁政権の崩壊へとつながり、新体制が誕生になりますが、その新体制がどうなるかが問題です。
民主化政府が誕生することが、欧米諸国の願いのようですが、イスラム原理主義が台頭することを恐れています。中東のイラン化です。こうなると、中東問題はかなり長引くことになります。
産油国であること、世界の経済の重要拠点であり、物流においてはスエズ運河を抱えています。欧米が自由が利くのかどうかなど、中東諸国の紛争後の選挙が重要になります。中国への波及は限定的というのが大方の見方ですが、世界の独裁国家の暴発だけは避けたいものです。
アメリカは、このところの経済指標の改善など、なりふり構わないドル安誘導、量的緩和が功を奏して、緩やかに改善れて来ています。順調にいけば出口戦略、利上げタイミングを計る状況になってくるでしょう。ヨーロッパは、依然と財政問題は抱えていますが、前向きに歩みだそうとしています。
そうなると、世界同時株安からの脱却は、そう遠くはないような気がします。日本の財政問題は、災害復興支援優先により、ますます深刻になってきます。真面目に対策を講じないと、日本国債の問題が顕在化するのかもしれません。
投資家にとっては、まさに投資チャンスの時です。