ビッグ3というネーミングなど、なぜやたら自動車産業ばかりが話題になるのでしょうか。他にもいろんな業界がありますが、世界的に自動車産業は基幹産業だからこんなに注目されるのです。
まずは労働人口が自動車業界に集中していることです。この業界が不況と言うことは、失業率に大きな影響を与えます。自動車業界の労働組合も規模が大きく、他の労働組合への影響が大きいこともあげられます。日本の春闘は、トヨタの結果が大きな影響を与えます。
自動車は、家庭への普及率が高く、7年ぐらいで買い換えられるもので、景気循環にも影響があります。自動車製造に関してもいろんな業界が関与して、製造過程においても裾野の広い業界です。その分労働人口も多いということになります。
それ故、アメリカに於いて、政府支援をしてまでも、言い換えれば一企業に税金を投入してまでも救済しようとするわけです。
そこで、新車販売の数字はマーケットでは注目されます。2月の米新車販売台数(速報値)は前年同月比41.4%減の68万8,909台、年率換算では912万台と、同957万台だった1月よりさらに悪化し、約27年ぶりの低水準となったようでえす。メーカー別では米ゼネラル・モーターズ(GM)が53%減、フォード・モーターが48.2%減、クライスラーが44%減。日本勢もトヨタ自動車が39.8%減、ホンダが38%減、日産自動車が37.1%減と軒並み1月より減少幅が広がりました。GMによると2カ月連続で中国の新車市場に抜かれたとのことです。
ヨーロッパでは、ドイツやフランスなど、条件はありますが、新車を買えば政府が補助金を支給するといった政策も登場しています。
また、この分野は、グリーン・ニューディールの名のもと、さらに注目を浴びています。電気自動車です。この分野は、電池業界も含めて、今後のバブル創出の大きな鍵となっています。プラグインハイブリッド車の普及は、充電ステーションの設立など、関連も含めれば、新しい産業の創出にもなります。