中国が動けば世界がびくっとするという感じで、日本の国会に当たる中国全人代(全国人民代表会議)が開幕し、そこでの報告が注目されています。 温家宝首相が冒頭活動報告で、国内総生産(GDP)成長率8%達成への決意を表明しました。とにかく中国は成長し続けない限り雇用は確保できないという状況です。また中国の成長が世界の資源の使用量に大きな影響があり、まさに世界の経済の、資源と消費、両方に中国の存在が多きようです。
中国国内の景気浮揚のために2009年政府支出は前年比22%増の7.6兆元(109兆円)が見込まれています。内需拡大が盛り込まれ、建機などの産業が注目されます。 中国沿岸部では失業者が増えて、内陸部へと帰っていく人が増えているとか。ただ、今回のアメリカ発の金融不安には直接の関連はなく、むしろ、アメリカ国債の重要な引受手ではあります。その分、ドル暴落は回避したい立場です。ある意味、アメリカとは運命共同体のような感じです。
伊藤忠商事の丹羽宇一郎会長は、中国も含めて日本の内需といってアジアの協力を訴えていました。日本にとっての中国との関係は、米中以上に重要な気がしますが、日本でどれだけそれが感じられているのでしょうか。いずれにしても、日本はアジアの一員であることをいつか思い知らされることがあると思います。