木曜日, 2月 17, 2011

小沢グループの造反で予算案が通らなければ

 民主党の小沢一郎元代表を支持する比例代表選出を中心とする衆院議員15人は、党執行部が決めた小沢氏への処分に反発し、民主党会派から離脱する意向を固め、衆院事務局に新会派結成の届け出を提出したそうです。今国会では、特例公債法案など2011年度予算関連法案の参院での否決が確実視され、執行部は衆院での2/3以上の賛成により再可決、成立させるシナリオを描いているところに、15人が会派から離脱し法案採決時に造反すれば、成立は不可能となります。会派を離れても離党はしないということで、まさに小沢派のゆさぶりですね。予算案が通らなければ、子ども手当も振出しに戻ります。
 会派とは国会で活動を共にする議員による団体のことで、2人以上の議員で結成できます。国会は政党ではなく、議長に届け出た会派を中心に運営されますが、会派は通常、政党単位を基本に結成されることがほとんどです。民主党の場合、「民主党・無所属クラブ」を結成しています。同じ党の議員が別の会派を結成するのは異例といえます。
 損中で、民主党の安住淳国会対策委員長が司令塔を務める同党の国会対応が、迷走気味との報道もあります。安住氏は、2011年度予算関連法案の年度内成立を巡って、野党の賛同を得る「秘策」として「法案分割案」を提唱しましたが、野党の反発を招いているとうです。国会対策委員長は、与野党協議を円滑に進めるための裏方のキーマンで、根回し役、調整役です。それが機能していないとなると、国会は空転してしまいます。
 自民党時代では、国会対策委員長は、まさにベテランが担い、この役職をもらえれば一人前とまで言われたものだそうです。それだけ腕の売る以外があるポジションでもありますが、実に重要でもあります。
 このまま、国会が空転し、小沢グループの造反で、予算案が成立しなければ、せっかくの日本マーケットの好調も、今度は暗転、雲行きが一気に怪しくなってきます。予算成立不可の場合は、国債のさらなる格下げも必至です。
 まさに、政局も経済の面でも、菅政権は正念場を迎えています。まあ、ずっと正念場でhしたけどね。