リビアのカダフィ大佐は退陣を拒否、紛争は激化し、弾圧死者800人とも伝えられています。チュニジアではじまった国民決起は、アルジェリア、エジプトを巻き込み、エジプト・ムバラク大統領の長期政権に終止符を打ちました。
リビアは通称で、正式には大リビア・アラブ社会主義人民ジャマーヒリーヤ国と、なんとも長い名前です。「ジャーマヒリア」とは、カダフィ大佐の造語で「大衆による共同体制」という意味だそうです。そういう意味では、リビアは直接民主主義をとっているので、厳密には古歌元首は存在しないことになりますが、カダフィ氏は、1969年9月1日、それまでの国王イドリーヒ1世追放のクーデターにより、社会主義国を自立させました。無血クーデターとよばれるもので、これにより、カダフィ氏は、革命指導者として君臨し続けることになります。エジプト革命を起こしたナセル陸軍大佐に共感している音から、元首となっても大佐という称号を用いているらしいです。
「最後の血の一滴まで戦う」という、カダフィ大佐の発言から、リビアの情勢は不透明になてきました。原油価格の高騰も気になります。1バレル=$100に迫っています。先進国ではコスト高懸念、先進国ではインフレ懸念と、株式市場に対しては冷や水効果になってしまいます。2008年の時に叫ばれた「スタグフレーション」と呼ばれる現象が気になります。スタグフレーションとは、経済活動は停滞しますが、物価は上昇するという、まさに奇妙な状況で、はっきり言って異常です。
中東の不安定が、ここまで株価を下げるま出にあるのも凄いことです。調整らしい調整(過熱を覚めさせる一時的下落)がなかったので、ちょうどいいガス抜きになってくれるのではとは思いますが、あまり下げすぎても困ります。ただ、一目均衡表を見ても、雲の少し上で止まっているようです。様子見ではありますが、強気でいいような気がします。