月曜日, 12月 29, 2008

景気回復は2010年頃?

 日本経済新聞社が中国、韓国の有力経済紙と共同で実施した「日中韓経営者アンケート」によると、世界景気が回復に向かう時期は日中韓とも「2010年1~6月」との回答が最多だったと報じています。各国の国内景気が持ち直す時期について、日本の経営者は40.5%が「2010年1~6月」と予測、中国は33.6%、韓国も43.8%が同じ時期を予測したとのことです。
 今年10月発表の日銀の展望においても、2010年景気回復を予想しています。麻生総理の3年後の消費税率見直しなど、どうも2010年という年がポイントなのでしょうか。株式投資の世界での格言では丑年、寅年は株価は低迷、辰巳天井といわれ、辰年は株価が上がるそうです。あくまでも過去の経験からですが、そうすると2010年は回復の年でしょうか。
 景気波動はどうなのかという話もあります。「キチンの波」という短期波動があり、その周期は40ヶ月といわれています。企業の在庫循環によるもので、鉱工業生産指数の前年比変動率などが用いられます。40ヶ月といえば3年4ヶ月。この議論は専門家のご意見が必要です。
 景気回復の秘策として期待されているのが「ニューディール政策」です。世界恐慌後の公共事業による雇用創出です。公共事業といえば、日本では無駄な道路、ダム建設がイメージされますが、エコをテーマとしたもの、石油に変わるエネルギーによるインフラなど、次世代に向けての公共事業はあるはずです。いずれも国の政策が重要になります。ちなみにニューディール(New Deal)とは、トランプゲームなどで親がカードを配り直すことを言います。政府が新たな経済政策を通じて国家の富を国民全体に配り直すことを意味しています。
 おそらく、アメリカが先に景気回復に向かうと考えられます。次にヨーロッパ、日本はスピードが遅いので、先進国では最後に回復するとなるとやはり2~3年はかかるでしょう。そうなると、2010年もあながち景気回復の時期としては「あり」かもしれませんね。