木曜日, 12月 04, 2008

REITが厳しい

 日経新聞に「REITを一斉調査」という記事が載っています。世界的金融不安により、特に不動産業界への打撃は大きく、REITにまで影響を及ぼしています。REITは上場不動産投資信託で、株や債券と同じ有価証券です。分配金が魅力で買われている投資信託ですが、マーケットの下落の波をもろにかぶって、10月には、ニューシティ・レジデンス投資法人が、業界初となる民事再生法の適用を申請しています。
 世界的金融不安は、金融機関への信用不安により資金の流れが滞ることによるもので、REITは公募融資や銀行からの借入を元にオフィスやマンションを購入して、賃料収入を投資家に配当する商品です。資金繰りの悪化は、REITの根幹を揺るがす出来事です。不動産業などでは」、黒字決算や上場したばかりの会社でも、ほんの一部の資金調達の問題で破綻に追い込まれています。
 金融庁は、資金繰り難に陥るREITの調査に乗り出したのは、ちゃんと借り換えができるかどうかが不透明であることから、実施し始めたようです。社債に相当する「投資法人債」の償還期限が迫っているREITも調査対象です。
 現在、REITは新規部件の購入を控えています。そもそも銀行がお金を貸さないのですから。REITの魅力は少額でだれでも不動産のオーナーになれるというもので、借入(他人資本)により、自己資本の何倍ものファンドを形成するレバレッジ効果により、大きな物件を購入し大きな収益を上げるというところはヘッジファンドに似ていますね。
 信用不安はいろんなところに影響を及ぼしています。