欧州の主要中央銀行(ECB)が一斉に追加利下げに踏み切りました。政策金利を現行の年3.25%から0.75%引き下げ、2.5%にすることを決めました。0.75%の利下げは1999年のユーロ導入以来で最大の下げ幅になります。イギリス中央銀行のイングランド銀行は、政策金利を現行の年3%から1%引き下げ、57年ぶりに過去最低水準の2%にしました。スウェーデン中央銀行も過去最大の引き下げ幅となる1.75%の引き下げで年2%としました。
企業の資金需要が高まる年末を迎え、大規模な金融緩和に踏み切ることで経済悪化阻止に全力を挙げる姿勢を明確にした。年末に向けて、もっと市中でお金が回るようにと、金利を下げます。また、株価にとっても利下げは、一時的な上昇圧力にはなります。
現在アメリカの政策金利が1%、日本が0.3%、世界中の金利が下がっている状況で、こういうときは為替の動きが微妙になってきます。もともと金利の高い通貨が買われる(高くなる)のですが、これだけ金利差が知事丸と、また、急激な利下げになると、資金はより安全な通貨へとシフトしていきます。結果、消去法で円が買われているという感じなのでしょうか。
世界の基軸通貨であるアメリカドルは円以外の他の通貨に対して高い状況です。ヨーロッパの経済の痛みも深刻なものです。利下げだけでは今の経済は立ち直れないことはマーケットも理解しているようです。更なる景気対策が各国に望まれます。次の来年4月の金融サミット(G20)までは一進一退の状況が続きそうです。