日曜日, 12月 21, 2008

国の借金は、国民一人あたりに換算して約455万円に達しました

 財務省が20日発表した2009年度の国債発行計画では、過去に発行した国債の借り換えを含む国債発行総額が132兆2,854億円で、2009年度末の国債発行残高は約581兆円となり、これは国の税収の約13年分に相当します。この結果、国と地方を合わせた借金の総額である長期債務残高は2009年度末で804兆円を超えることになります。国内総生産(GDP=約510兆円)の1.6倍に上る巨額の借金で、国民1人当たりに換算すると約455万円に達し、日本の財政は先進国で最悪となります。発行総額の内訳は、借り換え分が90兆6,614億円、新たな借金となる新規国債の発行額が33兆2,940億円、財投債を8兆円発行します。
 国債発行残高が急増したのはバブル崩壊後の1990年代に日本経済が低迷を続けたことが最大の理由です。景気回復策としての減税の傍ら、雇用創出などの目的で大型の公共事業を増やし、税収が伸び悩む一方で、支出が大幅に増えることになりました。その穴埋めとしての結果、大量の国債を発行することになったのです
 国債発行が殖えると、国債の利払い費用が増えることになり、政府にとっての“固定費”が増えることになります。これは、国民の福祉・教育の向上、経済の活性化など政策的な支出に回せるおカネが減ることにもなります。半年に一回の利払いや10年後の償還(満期金の支払い)が確定することで、ツケが後世に残ることになります。景気の悪化で税収が大幅に減ったときには、支出を賄うためにさらに国債を大量に発行しなければならなくなり、国自身が借金地獄の悪循環に陥ることになってしまいます。