英国の中央銀行であるイングランド銀行(BOE)は8日、現在2%の政策金利を0.5%幅引き下げ、1.5%とすることを決めました。1964年に設立されたBOEの歴史で政策金利が1%台まで下がるのは初めてで、米国がゼロ金利、日本も0.1%まで金利を下げるなか、欧州の主要中央銀も歴史的な低金利政策にカジを切ったことになります。利下げは4カ月連続で、10月初めと比べて、3.5%幅と大幅に低下したことになります。2008年7~9月期の国内総生産は16年ぶりのマイナス成長に陥り、1992年から続いてきた景気拡大が止まったことになります。10~12月期もマイナス成長となって景気後退入りするのは確実な情勢です。
英国の政策金利は1964年に6.0%でスタートし、産業革命時の18世紀後半は5%、アヘン戦争後の1844年に初めて2.5%まで下がり、その後、19世紀後半と20世紀に何度か最低水準の2.0%をつけてきましたが、1%台は、300年史上初となりました。
今回の世界的金融不安の影響は、アメリカよりヨーロッパの方が深刻だと言われていました。世界的な低金利状態です。こういうときは、先に経済を立て直して金利を上げた国に世界のお金は流れ込むのでしょうね。それはおそらくUSDなのでしょう。
韓国銀行(中央銀行)は9日午前、定例の金融通貨委員会を開き、政策金利を0.5%引き下げて年2.5%にすることを決めました。こちらも、現行方式の金融政策を導入した1999年以降の最低水準を更新することになります。利下げは昨年10月以来5回連続で、下げ幅は合計2.75%に達します。実際に韓国と商売をしている私の知人は、韓国の銀行の動きの悪さから、韓国経済を不安視していました。報道されている以上に、現場は肌で危機を感じているようです。