英政府は19日、追加的な金融安定化策を発表しました。銀行の不良債権から生じる将来の損失を肩代わりする保証制度を創設、企業の社債やコマーシャルペーパー(CP)を買い取る総額500億ポンド(約6兆6500億円)の基金や資産担保証券への政府保証も導入します。景気悪化で金融機関の経営不安が続いていることなどから昨年10月に続く対策に踏み切ります。他の欧州諸国でも追加の金融対策が相次ぐ見通しです。
不良債権の保証制度は政府が銀行から保証料を受け取り、銀行が保有する不良債権から将来生じる損失が一定基準を超えた場合、損失の一定割合を肩代わりするもので、景気悪化で金融機関の不良債権がさらに拡大、新規融資に慎重な姿勢が目立っているため、将来の損失拡大リスクを軽減し新規融資を増やすよう促すのがねらいです。
お金を投じるのではなく、不良債権そのものを直接買い取るもので、経営悪化の債券を切り放すことができるというまさにウルトラCです。EUよりも早く、迅速に対策を行うということは、それだけ、英経済が深刻だといえるでしょう。
アメリカの金融機関、シティやバンカメなどにも債権買い取り制作を適用、とにかく必死でデフレ突入だけは防ぎたいという現れです。海外は対応が早い。それに比べて日本は...