世界的な消費低迷でソニーの業績が急速に悪化、2009年3月期の連結営業損益(米国会計基準)は昨年10月に予想した2000億円の黒字から一転、1000億円規模の赤字(前期は4752億円の黒字)になる見通しです。営業赤字は1995年3月期以来14年ぶり。金融危機が深刻化した昨秋以降、欧米中心に液晶テレビなどの販売が落ち込んでいるうえ、円高で採算が悪化しています。輸出企業の業績低迷は自動車から電機に広がってきたとみられます。
本業のもうけを示す営業損益の赤字は1958年の上場以来2度目。エレクトロニクス(電機)部門の不振が主因の赤字は上場来初めてとなります。1995年3月期の赤字は米映画事業の不振で発生した一時的な損失が主因でした。今期の下方修正は3度目。テレビなどの在庫が積み上がっており、1~3月の在庫処理次第では赤字幅が2000億円規模に拡大する可能性もあるそうです。薄型テレビの販売不振が大きいようですね。
ソニーといえば、「曲がるディスプレイ」を開発し、次なる市場の開拓を目指していると言われています。もう一つのブログ「¥は異なもの、味なもの」のブログ(http://cafestyle.blogspot.com/)にも書きましたが、画期的な商品を控えてはいますが、「ブームメーカー」としてのかつての輝きを取り戻すことはできるのでしょうか。個人的には、封筒に入る、ポケットにも入る小型ノートPCに興味がありますね。とにかく、トヨタやソニーといった日本そのものと言っていい代表企業の立て続けの赤字転落は、今の不況を物語っているようです。