厚生労働省が30日発表した調査結果によると、昨年10月から今年3月までの間に職を失ったり、失うことが決まっている非正規労働者は12万4,802人で、前月の調査に比べて3万9,790人増えたと、日経新聞に報じられています。来春に高校や大学を卒業する学生の採用内定取り消しは、1,215人と前月調査と比べ446人増えたとのことです。
職を失う非正規労働者の内訳では、派遣労働者が8万5,743人で全体の68.7%を占めた。期間労働者を含む契約労働者が2万3,247人(18.6%)、請負労働者が1万456人(8.4%)で続いています。業種別では製造業が約97%を占めています。
都道府県別でみると、愛知県が最も多く2万113人、トヨタの影響でしょうか。次いで長野県の6,436人、福島県の4,911人が続いています。おそらく大手電機企業の工場があるところでしょう。
採用内定取り消しでは大学や短期大学、専修学校などの学生が1,009人、高校生が206人だった。業種別では不動産業が最も多く、282人だったそうです。
竹中元総務大臣が、派遣切りのやり玉に挙がっていますが、全労働者にしめる派遣の割合は4%ほどだと反論していました。非正規雇用者はいまや3人に一人の割合になっていますが、非正規雇用者の中で最も多いのがパートタイム労働者で22.5%になります。
企業経営者にとって、派遣の解雇よりも重要なのは正社員の対応だと言われています。おそらく春頃からは正社員の首切りが注目されると言われています。恐ろしいですね。