金曜日, 7月 15, 2011

バーナンキ発言でどうなるのか

 バーナンキFRB議長は、アメリカ国債のデフォルトは避けなければならないと強調しました。財政赤字の解消を急ぐことは、景気回復の足を引っ張ると述べ、ある意味、共和党の意見を擁護する感じで、政府に妥協点を見出すよう促しているようにも聞こえます。それだけ、債務応現引き上げの法案はぜっていの通しなさいということなのでしょう。格付け会社のアメリカ国債引下げ警告など、周りからこの法案通過を促すような感じです。
 QE3はすぐにはないとも述べています。足元ではインフレ懸念があることも示唆しています。量的緩和か金融引き締めか、どちらもあるよという流動的な立ち位置を強調しているようです。

 ヨーロッパの債務問題もすぐには解決しません。ずっとくすぶる問題で、表面化するかしないかでマーケットが揺れますから、投機筋の格好の誘導ネタのような感じです。今回のイタリア不安も、ヨーロッパの金融首脳が集まって、ギリシャへの支援と同じことをイタリアにも必要と話しあったことがイタリア不安につながったとのこと。イタリア国債の利回りが急上昇したこともありましたが、問題視する水準の手前で止まっています。会合を持っただけで、イタリア不安が助長され、ユーロが大きく下げ、ドルまでも巻き込まれました。もっとも米の雇用統計の悪さがそれに加速をつけてドル下落を進めました。考えれば、ショートで儲けるヘッジファンドの格好の利益確保場面が演出された格好になっ多様な気がします。考えすぎでしょうかね。

 為替は大きく変動しましたが、株価は値動きは限定的でした。アメリカでも雇用統計は割る方にもかかわらず、株価はさほど下落はしていません。前週分新規失業保険申請件数も40.5万件と、ラインである40万件我に近づいています。今回の為替の変動は一時的なのかどうかは、すぐに結果は出ますが、調整と考えると、やはり、年末に向けて株価は上昇(?)の前の局面かな?。