火曜日, 4月 07, 2009

補正10兆円超の財政出動

 「はなはな異例ではあるが・・・」と麻生総理は、さらなる補正予算を組むことを与謝野財務大臣に指示したと報じられました。その規模は10兆円を超すものになっています。10兆円は日本の経済規模(GDP)の2%に相当するもので、近年の経済対策では過去最大規模になります。
 GDP2%は、ガイトナー米財務長官が、3月のロンドンでのG20財務相・中央銀行総裁会議で、主要各国が取る財政刺激策の数値目標として呼びかけたものです。景気回復までの時限的な措置と明言し、非正規労働者の安全網作り、政府系金融機関による企業資金対策、太陽光発電の拡大、介護、地域医療への不安払拭、自治体支援を補正予算の優先事項としています。
 「真水」と呼ばれる、GDPを直接増やす効果のある対策(公共事業等)で10兆円超という規模は、かつて「世界一の借金王」と自称した小渕内閣の1998年度第3次補正でも、追加経済対策は7.6兆円でした。
 経済規模拡大のためには公共事業が効果的と言われていますが、麻生総理の場合は、公共事業への批判をかわす内容で、効果に疑問視されています。また、財源としての赤字国債の大量発行により、長期金利にも影響を与えることを懸念しています。国債発行を抑制していた小泉内閣時では1~3兆円の経済対策でした。