日曜日, 7月 05, 2009

スマートグリッド

 スマートグリッドとは、「スマート(賢い)」な「グリッド(電力網)」のことで、コンピューターとインターネットを駆使して、電力の需要と供給をきめ細かく自動調整します。いわゆる電力インフラも近代化政策です。米国では、スマートグリッドが環境政策(グリーン・ニューディール政策)の目玉として、45億ドルもの予算を組む国家プロジェクトなっています。  
 2003年の米国・カナダの大停電がありました。米国では老朽化した送電設備が多く、停電は頻繁に起こります。そのため、スマート・グリッド導入は効果が大きいと見られています。単なる景気浮揚の公共工事というだけではなく、国民の生活を快適にする重要なインフラ整備の1つでもあるのです。これは、オバマ大統就任以前から問題となっています。原因として考えられるのは、電力の自由化による発電と送電の分離、そして、コンピューターによって送電を効率的に管理する電力システムの整備の遅れがあげられます。 日本では、電力の自由化が進んでいない分、電力会社が、発電と送電を一手に引き受けているために、電力需給のミスマッチによる停電はまず起こりません。