金曜日, 3月 20, 2009

世界的に国債買い入れ政策

 米連邦準備制度理事会(FRB)は、連邦公開市場委員会(FOMC)で、今後半年間で長期国債を最大3,000億ドル(約29兆円)買い取る方針を決めたと発表しなした。また、住宅ローン担保証券(MBS)などの買い取り規模も7,500億ドル拡大し、最大1兆2,500億ドルとすることを決定しました。政府機関債の買い取り枠も従来の2倍の最大2,000億ドルに引き上げ、市場への資金供給量を増やします。
金融・信用市場の機能回復に全力を挙げる方針を表明しました。中央銀行による国債買い取りは日本と英国がすでに実施しており、世界的な量的緩和の流れが一段と強まることになります。同時に生命で、デフレへの警戒感を表明しています。
 政府が発行する国債を中央銀行が買い取りと言うことは、利払いなどから考えて、追加の国債発行や買い取り分のドルが市場に供給されることになり、インフレ懸念が出てきますが、ドルの暴落も誘発します。ドルはこの発表後、大きく下落しています。
 景気対策と金融政策、ドルの問題など、かなり舵取りは繊細なものになっていますが、思い切った制作をとらないとどうしようもない状況ではあります。国債へのお金の流れが動くことで、長期金利が下がってきていて、住宅ローンなどの借り入れには好環境となり、市中へのお金の供給面でもよいとされています。
 日銀は金融政策決定会合で長期国債の買い取り額を月1兆4,000億円から1兆8,000億円に増やすことを決めています。4,000億円の増額は過去最大で、金融市場の緊張緩和に向けて積極的に資金供給する姿勢を一段と鮮明にしたことになります。政府の追加経済対策に伴って国債増発による長期金利上昇が懸念される中、日銀による長期国債買い取りの大幅増額は金利抑制効果も見込まれることから、日銀が政府の側面支援に回った一面もあるようです。