土曜日, 4月 07, 2012

積極的に確定拠出年金制度と向き合いましょう

確定拠出年金導入企業の従業員のかたは、いまだに現金預金にお金をシフトしている人が多いと聞いています。その主な理由は
 ・運用自体やったことがないからわからない
 ・運用は嫌い
 ・運用で損したから
などが挙げられます。運用自体がわからないから、現金資産にお金を預けっぱなしということは、確定拠出年金制度そのものを活用する意味がなくなります。もっとも、望んで制度に加入したわけではありませんから、なにも従業員の方が悪いという話ではありません。従業員側としても、一方的な感じはあると思いますので、そのお気持ちはよくわかります。

 物事なんでもそうですが、私たちの望んだとおりに動くわけではありません。制度などは、どちらかというと与えらるという感じがあり、それに従うしかないのが現状です。年金支給開始年齢の繰り上げもそうですし、医療費負担に関してもそうです。ここにきて消費増税も、一方的という国民感情はあると思います。確定拠出年金制度においても、労使交渉の上とはいえ、いきなり制度変更ですよと言われた感じで、納得がいかず、積極的に制度に取り組む意欲は生まれてこないのかもしれません。

 ただ、仕方がないことは仕方がないと割り切らないと、時間が待ってくれないことも事実です。時代の流れと片付けたくないですが、増税や社会保障制度の縮小、労働環境の変化は、どこかでわりりきって肯定せざるを得ないのかもしれません。市民運動で覆すことができればいいのですが、今迄の政府交渉にいても、環境問題など、世論を巻き込むことであれば、政府と戦うこともできるでしょう。しかし、国の根幹にかかわることに関しては、大義名分が財政再建や国を滅ぼすなと言われれば、世論を二分する話になってきます。

 大きい話はともかく、感情的に、今迄の政治家や官僚が悪いことはわかっていながら、その付けを私たちが払わなければならないという流れはいかがなものかと思います。しかし、それは、ツケを次世代に引き継がないという言葉のもと避けられないという風潮のもと、かき消されてきているようです。今迄選挙で、そういう議員を選んできたからだと言われれば、それが間接民主主義だと言われればその通りなのかもしれません。

 賢く生きるということは、時代を先取りして、制度が改悪となっても生きていける準備をするということなのでしょうか。それが自助努力の本質のような気がします。

 そういう意味で、確定拠出年金は、一旦導入されると、制度変更はありえません。大手企業も次々と導入方向に動いています。今後、中小企業でも制度導入は促進されると思われます。なにせ、制度導入は海の向こうからの要望でもあるのです。逆らうことはできません。

 そうなると、制度ときちんと向きあい、むしろ制度を利用する気持ちで取り組んだ方がいいともとれます。それは、抵抗している間の時間が、運用にとってマイナスに働くからです。運用において、時間は強い味方なのです。

 特に、今年や来年は、運用には絶好の環境になっていくと予想されます。この2年間の動きが、確定拠出年金での、老後の資金育成に大きくかかわってくるような気がします。今から始めることが、成功のカギと言っても過言ではないと考えます。

 確定拠出年金制度と真剣に向き合て、賢く老後資金を準備するようにしましょう。