水曜日, 12月 24, 2008

過去最大の巨額投資詐欺事件

 バーナード・マドフ(元ナスダック・ストック・マーケット会長)が、過去最大の詐欺事件の容疑者です。総被害額は約4兆5,000億円(1ドル=90円換算)、世界の名だたる金融機関や著名人がだまされています。最大の被害を受けたとされるのが、欧州第二位でスペイントップの銀行、サンタンデールで、約2,700億円の被害。スペインは国内第二位の銀行ビルバオ・ビスカヤ・アルヘンタリアが615億円の被害。スペインという国をも揺るがすことになります。
 そのほか、欧州第一位の銀行、HSBCが約1,350億円の被害、GMの金融子会社GMACの元会長が運用するアスコット・パートナーズが約1,620億円の被害を受けています。日本では野村ホールディングスの約275億円、あおぞら銀行、住友生命、三菱UFJ、三井住友海上が被害を受けています。ここで注目は、アメリカの名だたる銀行は被害を受けていないことです。
 さらに特筆すべきは、あのスピルバーグが設立した慈善団体やユダヤ人関連に寄付しているグループも閉鎖を強いられるくらいの被害を受けています。そのほか多くのヘッジファンドもその被害者となっています。
 マドフ容疑者が利用していた監査会社は3人で運営されていたらしく、西武鉄道事件を思い出します。SEC(証券取引委員会)の検査に問題はなかったのか。そのマドフ容疑者は保釈金1,000万ドルで保釈されています。