金曜日, 9月 17, 2010

仙谷官房長官の不用意な発言にはびっくりした

 6年半ぶりの為替介入に対して、記者団の質問で、「政府は1ドル82円を防衛ラインと考えているのか」という質問に対して、「政府というか財務省がそう考えているのでは」という発言をしました。
 私は聞いていてびっくりしました。政府が防衛ラインを明言することがどんなに危険なことか。もし私が投機筋のファンドマネージャーなら、安心して、今の状況で売り仕掛けを行います。野田財務大臣は、しばらくして、仙谷長官の発言を否定しましたが、政府が数字を安易に言うのは本当に危険です。
 渡辺みんなの党代表が、日本商工会議所の総会で、「仙谷官房長官は国家経営をやったことがないバカだ」と言っていますが、本当にそうですよね。いくらになったら為替介入するということは、いくらまでは介入しないと言っているのと同じです。
 その発言をテレビでちょうど見ていたので息をのみました。

 為替介入は、タイミングと額は非常に重要で、マーケットは今のところ好感しているようです。1日で2兆円規模は過去にない大きさです。
 為替市場は1日で300兆円のお金が動いているといわれていますので、2兆円はほんの少しでしょうが、それでも、直接ドルを買うという行為ですから、効果はあります。批判もたくさんありますが。効果はあります。
 それよりも、菅政権誕生により、円高になると決め込んんで、日経平均先物の売りポジション、ドルの売りポジションをいっぱい仕込んだ人がいると思います。ヘッジファンドも決して傷は浅くないでしょう。先物市場でも日経平均株価9500円近辺のところの商いが、万をこえる枚数だったそうです。売りを仕込んだ人の買い戻しなのでしょうか。さらに、このままいくはずがないという売りポジションをかぶせてきているのでしょうか。
 ここからは投資家心理の読み合戦ですね、大方の人は、このまま円安に行くはずがないと思っているでしょう。連休を挟んでの様子見もあり、商いは手控えでしょうが、えてして投資家心理とは逆にマーケットは動くこともあります。何せ、投資家を嘲笑うようなマーケットの動きがありましたからね。お~こわ。