金曜日, 1月 06, 2012

やっぱり増税ですか

いよいよ増税論議の始まりです。野田総理は、税と社会保障の一体化の議論がスタートします。自民党、公明党は協議参加拒否を表明していますが、たちあがれ日本と社民党は協議には参加するようで、野党も足なみがそろわない状況のようです。  とにかく、来年度予算成立は最優先です。予算策定には当然、税制制度の決定は不可欠です。予算は衆議院で可決はしますが、予算関連法案は、衆参両方の賛成が必要です。参議院で否決されても衆議院で2/3以上の賛成があれば成立しますが、今の勢力図では不可能です。  予算関連法案には、今後借金をするために債券を発行する公社債特例法案もあります。奥の手はあるというものの、これが通らないと予算執行はできません。野党は、この関連法案を盾に、解散を迫るものとみられます。解散を約束させて、予算を通すという作戦です。消費税率引き上げは、実は自民党も賛成の立場です。IMFからの要求も厳しく、外圧から避けられないことは自民党も痛いほど理解しているはずです。消費税率引上げを決めてから解散ですね。  解散となると3,6,9月。最有力は通常国会会期末の6月といわれています。今度の解散総選挙で、政界再編成が噂されています。菅前総理が仕掛けた「原発推進派vs反原発」から、様相は「消費税率引上げ賛成vs反対」という構図になったのでしょうか。かつて竹下内閣で消費税導入後の社会党マドンナ旋風のような風は野党に吹くのでしょうか。  選挙は日本の政治空白を生みます。世界的に財政再建がテーマとなっているところでの政治空白は、まさに格付け会社による格下げを誘います。そうなると、日本国債の価格低下(利回り上昇)をまねきます。日本デフォルトの序章なのでしょうか。  いずれにしても、増税は間違いありません。災害復興が免罪符のようなものになっているのが気になります。復興や社会保障のための増税が大義名分ではありますが、一旦増えた税収は、おそらく、その使われ方は自由なのでしょう。いったん上がった税率は下がることはないでしょう。  財務省主導といわれていますが、ほんとうに単に官僚との対立構造なのでしょうか。もともと消費税率は8~10%が望ましと言っていたのは谷垣自民党総裁自身です。消費税率引上げを唐突に叫んだのは、参院選挙の時の菅前総理です。単に財務省の問題だけなのでしょうか。確かに財務大臣(旧大蔵大臣)経験者はみんな増税を訴えてはいますがね。  解散はあるのかないのかはともかく、増税路線はいよいよスタートしました。