水曜日, 1月 14, 2009

ザ・中国 中国が世界経済の震源地

 中国が2008年の貿易黒字額や輸出額などで世界トップに肩を並べそうです。「世界の工場」で成長した中国が揺らいでいます。おもちゃ工場の経営者が夜逃げして7,000人が失業したというニュースはテレビで何度も放映されましたが、玩具工場は昨年、中国全体で約8,000社から3,200社に急減し、2,000万人の雇用が消えました。政府は昨年8月以降、輸出時に税還付を受ける比率を引き上げる実質的な減税措置を4回にわたって打ち出すだすなど、輸出企業を下差さえしてきましたが、効果に限界があるようです。
 一方、中国人民銀行(中央銀行)が13日発表した12月末の外貨準備高は1兆9460億ドル(約174兆円)で過去最高を更新しました。今や中国は、世界経済の震源地というか、中国が動けば世界が震撼するというぐらいにまで大きくなりました。外貨準備高は、それだけ米国国債を買っているということでもあり、世界の最大の消費国であることは、天然資源の最大の使い手であり、製品の買い手でもあります。ダボス会議を主催する世界経済フォーラム(WEF)は13日、世界経済が抱える課題やリスクを報告する「グローバルリスク2009」では、中国の経済成長のさらなる鈍化、資産価格下落などを最も懸念される課題に挙げています。
 アメリカ発の金融危機は新興国にも波及し、2009年は世界的規模でマイナス成長に陥る可能性があります。新興国の代表国である中国は、世界銀行は2009年中国成長率を7.5%と見込んでいますが、もし6%以下に落ち込めば、世界経済に重大な景況が出るとしています。
 このダボス会議は、世界経済にとっての重要な会議で、世界各国の首脳や企業経営者が集まるもので、今月28日から始まります。