火曜日, 1月 20, 2009

投資信託は3割消失

 投資信託協会が19日発表した2008年の投信概況によれば、同年末の投信の純資産総額は前年末より27兆6129億円少ない52兆1476億円と、2002年以来の減少となりました。減少額は過去最大で、年間で資産の1/3が消えたことになります。金融不安による株価暴落で運用成績が悪化し、投資の手控えで資金流入も減っています。 運用による資産の目減りは28兆2996億円と過去最大の減少額となり、マイナス幅は2007年の3.5兆円の8倍以上となりました。投信の設定額から解約・償還額を差し引いた資金流入額は6867億円で、過去最高だった2007年の14.3兆円から大幅に減りました。 2008年は日経平均株価が過去最大の42%の下落率となりました。海外の株価指数も、欧米など先進国で3割以上、新興国で5割以上も下落。このため、国内株を中心に運用する投信の純資産は45%減、外国株中心の投信では63%も減るなど、ほとんどの投信の運用成績が悪化しました。 株価動向がやや落ち着いたこともあり、投信の純資産総額は昨年12月に5カ月ぶりに増加するなど、資産減少に歯止めがかかりつつあります。ただ、資金流入はマイナスが続いており、投信協会は「まだ様子見の構えの投資家が多く、当面は厳しい状況が続きそうだ」ということです。