土曜日, 11月 05, 2011

年金制度はもう限界?

 民主党大塚耕平厚生労働副大臣がテレビ番組で、現行の年金制度は危険と評していました。年金制度自体はなくならないと思いますが、現状の年金制度そのものはすでに破たんしているのではないでしょうか。そもそも世代間扶養の考えは、人口増加と経済の持続成長の前提で成り立っています。経済成長の前提で行った企業年金基金、いわゆる代行制度も、すでに企業としては返上という手段で、放棄しています。  年金支給開始年齢の引き上げは、単なる先延ばし、場当たり的措置で、制度そのものを改善するものでもなんでもありません。自公政権の「100年安心」の年金制度はいったいなんだったのでしょうか。  自公政権下の年金制度は、国民年金保険料、厚生年金保険料の引き上げと国庫負担割合の増加(1/3←1/2)により、財源を確保し、国民にも、負担増の期限を設けることで、その後の保険料引き上げはないということで安心してもらうのが狙いでした。給付額も現役世代の半分は確保すると約束していました。それが100年安心の根幹でした。  これには今までの「つけ」、年金制度をここまでに陥れたものへの清算が入っていません。グリーンピア事業の赤字、社会保険庁の無駄遣い、株式運用での損失など、財政投融資と言う言葉で使われた保険料の清算です。年金受給者の増加、年金保険料負担者の減少に伴い、それまでの保険料の無駄遣いが加わると、目も当てられません。消えた年金の問題はどうなったのか。記録漏れ、名寄せ、その後はどうなっているのでしょうか。  現行制度は完全に破たんしているのでしょう。でないと、役人も、問題を提議すること自体を先送りしないでしょう。頭のいい人であるなら、もうとっくにわかっているようなことを、役人答弁は、まだ大丈夫を繰り返します。死体を前に意識はあると言い張っているようなものです。言い過ぎかもしれませんが、年金制度そのものは限界値を超えているような気がします。