月曜日, 10月 29, 2007

最近、ETFがすごいです

 東京証券取引所は11月中にも、国内で初めて海外のETF(上場投資信託)を上場します。ETF(exchange traded funds)とは、2001年7月に導入された上場投資信託のことで、日経平均株価や東証株価指数などの株価指数に連動するよう運用される投資信託で、証券取引所に上場されていて、株式の個別銘柄と同じようにリアルタイムで売買できます。個人投資家の負担する手数料が低いのも特徴で、例えば、株価指数連動タイプでは保有期間中に毎年徴収される信託報酬が0.25%前後と、公募投信のおおむね半分以下にとなっています。
 今回の海外のETFは、ニューヨーク証券取引所に上場している金価格連動型の商品などが有力候補になっていて、上場が実現すれば、国内の個人投資家は海外のETFを円建てで日本時間の昼間に取引できるようになります。東京証券取引所では、11月1日から海外ETFの上場申請を受け付け、米大手運用会社ステート・ストリートはニューヨーク証取に上場する金ETFの上場を申請する方針、さらに、韓国で株価指数連動型の商品を設定している運用会社なども申請を検討しているとのことです。
 大阪証券取引所は23日に、中国の株価指数に連動するETF(上場投資信託)「上海株式指数・上証50連動型上場投資信託」を新規上場しています。上海証券取引所の主要銘柄の指数「上証50指数」に連動するように、野村アセットマネジメントが管理・運営するものです。同時に、日本国内に上場する時価総額の比較的小さい小型株を対象にして組成したETF「ラッセル野村小型コア・インデックス連動型上場投資信託」の新規上場など、大阪証券取引所はETFの品ぞろえを拡充、取引の拡大を目指しています。大和証券投資信託委託は近くシンガポール取引所に日本株で運用するETFを上場します。
 また、金ETF(金価格連動型投資信託)もあります。これは、金地金(現物)のみで運用する投資信託を有価証券化して証券取引所に上場したもので、投資家の購入額に応じて、金ETFの設定会社が現物の金を保管していて、万一取扱会社の破綻があったとしても保護される仕組みとなっています。金ETF(金価格連動型投資信託)は、2003年にオーストラリアやイギリスに導入され、2004年に南アフリカやアメリカにも導入されました。日本でもこの金ETFは上場されていますが、海外の物とは違い、海外の金融機関が発行する金価格に連動する債権を組み込んだ投信となっています。