月曜日, 4月 30, 2007

在宅医療の報酬上げ・厚労省方針、入院減らし医療費抑制 /消えゆく熟練 キヨスクに時代の波

在宅医療の報酬上げ・厚労省方針、入院減らし医療費抑制
 厚生労働省は「在宅医療」を充実させるため、24時間体制で往診や看護に応じる開業医の診療報酬を2008年度から引き上げる方針です。外来患者の診療に頼って在宅医療に取り組まない開業医の診療報酬は抑え込み、費用のかかる入院を減らして自宅での療養を促すのが狙いで、医療費の膨張を防ぐことをはかっています。7月にも厚生労働省の諮問機関の中央社会保険医療協議会(中医協、土田武史会長)に提示します。2008年4月の改定に向け、来年初めまでに引き上げ幅などを詰めます。

消えゆく熟練 キヨスクに時代の波
 ガム、たばこ、夕刊紙、締めて○○○円-。電車待ちのホームで、一瞬にして暗算して品物をさばく「キヨスクのおばちゃん」が少しずつ姿を消しています。「東日本キヨスク」(東京都)は売り上げ減や電子マネーの普及などに伴い昨年11月、販売熟練者の早期退職を募集したところ、予想以上の応募があって人員不足になり、首都圏では閉鎖しているキヨスクもあります。新聞、たばこ、雑誌が売れなくなっていることもあり、平成13年度には1,112億円あった売り上げが、平成17年度には850億円まで落ち込みました。店舗数を1,106店から892店に縮小しました。収益が悪化したキヨスクの縮小とコンビニ型売店の拡大、販売員の若返りといった改善策を打ち出しました。
 平成13年度に258店だった「ニューデイズ」などのコンビニ型売店は、平成17年度には343店に増加。売り上げも、501億円から682億円に伸びました。東日本キヨスクの平成18年度の総売り上げ(見込み)のうち、キヨスクは344%で、ニューデイズが35%。初めてコンビニ型売店が上回りそうです。「団塊世代の引退に伴い男性サラリーマンが減り、若者や女性が増えれば需要も変わる」(「次から次へと商品を差し出す客の間に割り込み、忙しく働く販売熟練者とコミュニケーションを取るのは若者や女性に抵抗があった」との分析。コンビニ型なら並んで順番を待つだけで、若者は、キヨスクでは買いずらいイメージがあるらしいです。なんだかね。
 昨年11月、40歳以上の熟練者の正社員を対象にした早期退職優遇制度を実施し、今年3月で早期退職して退職金の上積み支給を受けるか、複数のキヨスクのマネジャーになるかの二者択一をせまりました。足りなくなった販売員は「Fスタッフ」と呼ばれる契約社員などを新たに雇用して補う計画です。 これで人件費を圧縮したうえ、中高年層が多かった販売員を若返らせ、新たな購買層に対応します。電子マネー「Suica(スイカ)」の普及やPOS(販売時点情報管理)レジの導入により、暗算などの熟練した技術の必要性が低くなったことも計画を後押ししたようです。ところが、600人の対象者のうち、予想を超える400人が退職。代わりに配置するはずだったFスタッフも、ほとんど集まらなかったようで、今年1月から開店できないキヨスクが目立つようになったそうです。4月1日現在、首都圏で閉鎖中の店舗は178店。忙しい時間帯だけ開けている店舗が40店もあるそうです。